リースのしくみ
リースとは
リースは、機械などの物品を利用者に代わりリース会社が購入して、利用者に一定期間の契約で貸し出す商取引をいいます。設備投資の際に、資金力が乏しい企業は、資金を十分に確保することができません。そこで、設備の「購入」ではなく「使用」が設備投資であることに着目し、設備資金調達の代替手段としてアメリカで誕生したのがリース取引です。
日本でのリース取引
リースは、英語で「賃貸借」を意味します。アメリカでは、住宅などの賃貸借を「リース」といいますが、設備資金調達の代替手段である金融性の強いリース取引を賃貸借(リース)と区別し、ファイナンス・リースと呼びます。
日本においてもファイナンス・リースは、設備資金調達の代替手段として始まりましたが、税制や商慣行によりアメリカのリース取引とは異なる特徴を持つようになりました。リース期間中におけるリース会社のサービスや、リース期間終了後のリース物件処理における税務・会計実務などを考慮すると、日本におけるファイナンス・リース取引は、金融性(資金調達の代替手段)というより賃貸借性が強くなっています。
リースの種類
リースの種類としては、ファイナンス・リース以外にオペレーティング・リースがあります。ファイナンス・リースと異なる特徴は、中途解約が可能でありリースに関わる全額支払いの条件が付されていないことです。
リース取引の法的位置づけ
法律実務上、リースは民法上の賃貸借として取り扱われています。法的には、特定の動産を対象として、比較的長期間にわたって賃貸借する取引とされます。しかし、実務ではリースという言葉が厳密に使用されているとは限りません。
たとえば物品の売買である割賦販売契約がリース取引と混同されている場合など、経済行為の実態を表しているとは言えないケースが多々あります。つまり、リースといわれるものであっても単に賃貸借契約として捉えるのではなく、税務・会計実務上、その契約内容や実態を十分確認して取扱わなくてはなりません。
Q. リースのデメリットはどのようなものが挙げられますか?
A. 必ずしも安く借りられるわけではないということです。
また購入と比較すると買った方が安くなります。理由は、リース料には物件の取得にかかるコスト(購入代金や税金、保険など)にリース会社の管理費などが追加されます。
所有に関するデメリットは、リース物件はリース契約が終了してもユーザーの所有物にはなりません。契約満了時には物件を返却するか、再リース(リース期間の延長)するか、買い取るしか選択肢はありません。
他のデメリットとしては、中途解約不可が挙げられます。つまり、リース物件が契約期間中に不要になっても、リース契約を打ち切ることは不可です。ユーザーはリース期間が終了するまでリース料を払い続けなければなりません。 もっとも自前でローンを組んで設備を購入しても、不要になったからといって返品やローンの免除が利くわけではありません。
某企業の広告ではありませんが、リースを選択する際には『ご利用は計画的に』ご検討ください。
神奈川県川崎市で税理士・社会保険労務士をお探しなら
経営者のパートナーとして中小企業の皆さまをサポートします